監査の実務において、私たちは、ともすると監査環境や会計監査基準に目が行き過ぎ、全体を見渡す視野の広さを保てなくなります。しかし、それでは監査の本質とはかけ離れてしまうことになりかねません。企業の成長や拡大には困難さやリスクはつきものです。当然ながら、起きてほしくないことがたくさん起こります。
リスクを単に避けるものとして扱うのではなく、クライアントと共に真正面から向き合うことを忘れてはならないと思います。そうすることで初めて、監査の過程ひとつひとつにおいて、企業の成長の過程で起きている事象をシンプルに捉え、監査人が大局的な視点を持ち続けることが可能になると考えているからです。
会計及び監査のフレームワークの中で厳正かつ厳格に対処することはもちろんですが、大局的な視点を失わずに真剣に関わるからこそ得られる信頼というものを私たちはなによりも大切にしています。